みなさん、こんにちは!
くらすむーぶ住環境アドバイザーの、みやたかみちよです。
高齢者の方とそのご家族の「これからの暮らし方」を考える、お片付けのプロです。
今回は、厳しい現実のお話です。
以前「介護のすきま2」でご紹介したのですが、地元の地域包括支援センターから「介護保険を受けられない年齢(65歳以下)だが、自立した生活を送れない男性の部屋に、ベッドが設置出来るように片付けて欲しい」とご依頼いただいたその男性が、亡くなってしまいました。
退院後(退院出来るような状態ではないようにお見受けしたのですが)、弊社がお届けしたベッドで寝起きしていただいていたようなのですが、再び体調を悪くされ、そのまま亡くなってしまいました。
今回はその男性の自宅に駆け付けた、ご両親からのご依頼でした。
前回、ベッドが置けるスペースを確保するまでは作業させていただいたのですが、それでも物であふれるその様子に、ご両親もたいそう肩を落とされていました。
「子供の頃から片付けるのが苦手で、大人になってからは部屋にも入らせてくれなかった」とのことで、現在の男性の自宅には来たことがなく、10年程会ってなかった・・とのことで・・
「部屋の中はこんな感じになっているのに、おたくの名刺だけきちんと置いてあったのでね」
何か他に私たちに出来ることはなかったのか・・
お聞きしているこちらも、思わず胸が詰まる思いでした。
この男性のお部屋は、殆どがお酒の空き缶、ゲーム機やゲームソフト、後は大量の書籍(実質重量3トン)で埋め尽くされていました。
ご両親を拒絶しながらも、自分の好きなことに没頭していたとは言え、心に空いたすきまを本の世界に入って埋められていたのかな・・と感じました。
人が主・・と書いて「住む」と書きます。
それは、その人が自分の家で「自分らしく生きる」ことを意味します。
その人が暮らしやすく快適で「幸せ」であれば、物にあふれて囲まれていても構わないのです。
ただ、そうでないのであれば、やはり「これからの暮らし方」を考えなければなりません。
そんな事を深く深く考えさせられる現場となりました。
ご冥福を心からお祈り申し上げます。
ご利用ありがとうございました。
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