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THE 実家のお片付け (了)


くらすむーぶ住環境アドバイザーの、みやたかみちよです。

高齢者の方とそのご家族の「これからの暮らし方」を考える、お片付けのプロです。


以前「実家の荷物の多さに「どうしたらいいのか」と悩まれていた娘様から、お父様のご入院をきっかけに「片付けたい」」とご相談いただいた方のご実家の片付けが、完了しました。


最終的に、4日半お伺いし、何とか当初のご希望であった・・


①お父様が退院されたら、介護ベッドで快適に生活できる

②多少の地震が来ても、安全に生活できる

③両親と自分たちの将来を考え、モノの総量を減らしておきたい

④使うモノを効率的に収納したい


という点では「本当に出来るのか不安だったが、ここまで来た」とご依頼主である娘様には喜んでいただけました!


具体的なご希望としては・・


①介護ベッドを設置する場所を確保する為、大型家具を撤去したい

②荷物でぎゅうぎゅう詰めの押入れと天袋の整理をして、使いやすくしたい

③お母様の洋服の総量が分かるような収納をしたい(これ以上増えないように)

④リビングの壁面収納を撤去し、地震が発生しても安全なリビングにしたい

⑤家具と荷物でぎゅうぎゅう詰めになり、納戸状態だった部屋を、家具を処分して「部屋」として使いたい

⑥玄関の大型下駄箱を処分し、人の出入りをスムーズで安全にしたい


参考までに改善点が分かりやすい「押入れ」をご紹介します。

(ビフォーの画像はイメージです)



物で溢れてパンパンの状態で、高齢のお母様では布団以外出し入れが困難な状況でしたが、天袋から順に「全出し」を行い「整理=不要なモノを取り除く」ことから始めました。

前回もお話ししたように、整理を進めるコツは・・


①不用品だと思っても「ゴミ」とか「捨てる」という言葉はなるべく使わない

②「要る?要らない?」と聞くと、大概「要る」になってしまうので「これから使う?使わない?」と聞くようにする


これらのポイントを心掛けながら進めました。


後から感想をお聞きした話では、この「整理」が、私たちは日常であってきちんとお伝えしたつもりでも、お客様にとっては「頭で分かってはいても、目の当たりにすると動揺する」作業だったようで、作業のスタート時には細心の配慮が必要だと、大きな反省点がありました。


とにもかくにも、娘様もお母様も粘り強くコツコツ進めて下さり、概ね「整理」が完了しました。


さぁ次は「使うモノを効率的に収納したい」です。

まずは押入れのエリアを、使用者・使用頻度・動線に重点を置いて区切りました。


それに合わせて、収納用品もご購入いただきました。



下段のキャスター付きワイド衣装ケースは、夏物と冬物の衣替えが前後で行えるオススメの収納アイテムです。

よく使うモノは、こちらもキャスター付きワゴン収納してすぐに引き出して使えるようにしました。

お父様が「時々使う」という衣類は、あえて収納家具に納めず、空いたスペースを有効活用できるよう押入れ上段用のハンガーラックを使用しました。(娘様発案)


また、衣装ケースなどにはラベルを貼り、なるべく元の場所に戻していただけるようにしました。



そしてそして、天袋については・・

「殆ど使わないが、保管の必要があるモノ」、いわゆる「写真」や「記念品」などをダンボールに詰め、こちらもラベルを貼り中身が分かるようにしました。


ただ、ここでイチオシポイントです。


「シニア・シルバー世代になる頃には、なるべく天袋は使わない


もうお分かりだと思いますが、高い場所からの荷物の出し入れは、シニア・シルバー世代の方々にとっては大変危険です。

踏み外して転倒し、骨折・・あげくに「寝たきり」なんて事も実際にあるのです。


また、出し入れしにくいからこそ何が入っているかが分からなくなり、そのまま放置され、結局お金をかけて処分する・・なんて事もよくあります。


今回のお宅でも、天袋については「もうこれ以上荷物をしまい込まないようにしましょう。今入っているモノの出し入れは、必ず息子さんか娘さんにして貰って下さいね」とお伝えしました。


このように、シニア・シルバー世代の方々の片付けは、ただやみくもにモノを減らすことが目的ではなく、将来を考え、快適に「住みやすくする」ことが一番の目的です。


今後、介護施設や介護従事者も減っていく時代を見据え、それに頼らず、出来るだけ我が家で元気に暮らし続けたい・・そういった方々を少しでもお手伝い出来ればと、改めて感じた現場となりました。


最後に、娘様から「実家というのは、嫁いだ身からすれば自分の家であって、そうではない。そういう微妙な点を解決しようと思うと、第三者で「専門家」に介入して貰う・・というのは、収納用品を購入する事ひとつにしても、親に対してすごく説得力があった。」という言葉をいただきました。


そうなんです。

実家と言っても、自分の家ではない・・という事は、簡単に失敗出来ない。

そう考えると、専門家やプロをお役立ていただける大事なポイントを教えていただいた気がします。


「実家の片付け」という大仕事をあきらめずに頑張られたお母様と息子様、特に娘様には本当に勉強させていただきました。


これから、穏やかにお過ごしいただければと心から願っております。

ご利用いただき本当にありがとうございました。



☆みやたかみちよ公式サイト☆

https://www.kurasumove-life.com


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